1959年一回生の夏からバイトを始めた 学費は親が出してくれるが、部活費や遊び代は自己負担が入学前からの約束だったからだいろんなバイトをしたが私の都合のいい日だけの出勤できるバイトを見つけた ビルの清掃会社で、得意先は専売公社や府立病院などがあった 暫くしてバイトの昼休みに作業員の前で、 同志社大学のワンゲルと自己紹介した 当時ワンゲルは世間に全く知られてなかった 早速部から教えてもらったばかりの目的・歴史・活動等を熱く説明した すると作業員で角刈り・黒シャツ・50代のオッサンが「オレ知ってるぜ 絵葉書持ってきてやるよ」と言ってきた どうせ勘違いして変なものだろうと思ったが 二三日して「オレが持ってるよりお前が持ってる方が、ハガキも嬉しがるだろうよ」と格好よく言いながら一枚の絵葉書をくれた 19世紀のドイツの若者が、ギター片手に旅をしている絵で、タイトルがワンダーフォーゲルとあった オッサンが学生の頃、古本屋で手に入れたそうだ 角刈り・黒シャツの清掃作業のオッサンが、20年もドイツのワンゲル絵葉書を持ち続け、それが今ひとりの大学のワンダラーに渡ったのだ 奇跡、運命に感激した オッサンの人生にすごく興味がわくが、それを聞き出す勇気はまだ無かった
PS このハガキは終活で今、442大西君の手もとにあります |